【ドミニオン】屋敷の新たな活用法！「廃棄時ボーナス」ルール解説
ドミニオンで「屋敷」をどう使う？新しい視点を取り入れてみましょう
ボードゲーム『ドミニオン』は、デッキ構築というジャンルを確立し、今も多くのプレイヤーに愛されています。基本セットだけでも十分に楽しめますが、何度もプレイしていると、特定の戦略パターンに落ち着いてしまったり、ゲーム終盤に手札に来た「屋敷」が少し邪魔に感じられたりすることもあるかもしれません。
「屋敷」はゲーム開始時からデッキに入っている基本の勝利点カードです。序盤は貴重な勝利点源ですが、ゲームが進み強力なアクションカードや財宝カードが増えてくると、手札で1勝利点分の働きしかしないため、デッキの回転を鈍らせる存在になりがちです。そのため、「改築」や「礼拝堂」といったカードで屋敷を廃棄し、デッキから取り除く戦略がよく取られます。
この記事では、そんな「屋敷」に少しだけ手を加える、手軽なアレンジルールをご紹介します。このアレンジを取り入れることで、「屋敷」が単なる廃棄対象ではなくなり、デッキ構築や廃棄戦略に新たな面白さが加わります。
新しいルール：屋敷「廃棄時ボーナス」の概要
ご紹介する新しいルールは、非常にシンプルです。
「屋敷」カードを、何らかのカード効果によってデッキから廃棄する際に、追加で指定されたボーナスを得る。
というものです。手札からプレイして1勝利点としてカウントする以外に、「廃棄する」という行動に新たな価値を持たせるアレンジです。
「廃棄時ボーナス」ルールの詳細
具体的なルールの変更点は以下の通りです。
- ルールの適用タイミング: ゲーム中に、いずれかのプレイヤーがカードの効果によって手札やプレイエリア、またはその他の場所から「屋敷」カードを廃棄する際に、このルールが適用されます。購入した屋敷が即座に廃棄置き場に行く場合は適用されません（「闇市場」など、特殊な場合を除く）。あくまで「廃棄する」というアクションが発生した際に適用されます。
- ボーナスの内容: 屋敷1枚を廃棄するごとに得られるボーナスは、ゲーム開始前にプレイヤー間で合意して決定します。いくつかボーナスの例を挙げます。
- 例1：+1 コイン 屋敷1枚廃棄につき、財宝フェイズに追加で1コインを得られます。これは最もシンプルで、ゲームバランスへの影響も比較的穏やかなボーナスです。
- 例2：+1 アクション 屋敷1枚廃棄につき、追加で1アクションを得られます。廃棄アクションがアクションを消費する場合（例：「礼拝堂」）、アクションを失わずに済む可能性があります。連続したアクションに繋げやすくなります。
- 例3：デッキトップから1枚ドロー 屋敷1枚廃棄につき、山札からカードを1枚引けます。廃棄によって手札が減るデメリットを軽減しつつ、新しいカードにアクセスできます。
- 例4：手札から好きなカード1枚を廃棄 屋敷を廃棄した際に、さらに手札から別のカードを1枚選んで廃棄できます。より積極的に不要なカードをデッキから取り除く手助けになります。
- 例5：サプライにある特定のコスト以下のカード1枚を獲得 少し強力なボーナスですが、廃棄した屋敷のコスト（0コスト）よりも高い、特定のコスト（例：コスト2以下）のカードをサプライから獲得できます。廃棄戦略が明確な獲得手段にも繋がります。
- 効果の処理: 「屋敷」カードが廃棄置き場に置かれた後、すぐに指定されたボーナス効果を処理します。複数の屋敷を同時に廃棄した場合（例：「礼拝堂」で屋敷2枚を廃棄）、それぞれの屋敷に対してボーナスを得ます。
プレイ例: * あなたが「改築」をプレイし、手札から屋敷を廃棄したとします。通常は屋敷よりコストが最大2多いカードを獲得できます。このアレンジルールでは、屋敷を廃棄した際に合意されたボーナス（例：+1コイン）も追加で得られます。つまり、新しいカードを獲得しつつ、さらに1コインを得られることになります。 * あなたが「礼拝堂」をプレイし、手札から屋敷を3枚廃棄したとします。通常は単純に屋敷3枚が廃棄されます。このアレンジルールでボーナスが「デッキトップから1枚ドロー」に設定されていた場合、屋敷3枚の廃棄に加えて、山札からカードを3枚引くことができます。
プレイへの組み込み方と注意点
この「廃棄時ボーナス」ルールをゲームに取り入れる際のポイントと、いくつか注意すべき点があります。
- 準備: ゲームを開始する前に、参加者全員で話し合い、屋敷の廃棄時ボーナス効果を決定します。効果は一度決定したら、そのゲーム中は変更しません。どのようなボーナスにするかで、ゲームの戦略が大きく変わるため、慎重に選ぶことをお勧めします。
- 効果のバランス: 選ぶボーナス効果によって、ゲーム全体のバランスが大きく変動する可能性があります。
- 「+1 コイン」や「+1 アクション」は比較的穏やかです。
- 「デッキトップから1枚ドロー」は手札事故を防ぎやすく、強力になり得ます。
- 「手札から好きなカード1枚を廃棄」や「特定のコスト以下のカードを獲得」は、強力なデッキ構築を加速させる可能性があります。 最初は控えめなボーナスから試してみて、慣れてきたらより影響の大きいボーナスに挑戦するのが良いでしょう。
- 想定される面白さの変化:
- 「屋敷」が終盤まで価値を持つ可能性があります。廃棄することでメリットが得られるため、手札に来ても「仕方なく使う」だけでなく、「廃棄して有効活用する」という選択肢が生まれます。
- 「廃棄」効果を持つカード（「礼拝堂」「改築」「工房（改築の獲得）」など）の評価が相対的に高まります。屋敷を廃棄するだけでなく、その過程でボーナスを得られるため、より積極的に廃棄戦略を取りやすくなります。
- ゲームの展開が早まったり、デッキ構築が強力になったりする可能性があります。特に強力なボーナスを選んだ場合、通常よりも早いターンで高得点を獲得できるようになるかもしれません。
まとめ
『ドミニオン』の「屋敷」に「廃棄時ボーナス」という簡単なルールを加えることで、ゲームに新たな戦略と展開の可能性が生まれます。これまで「邪魔者」として扱われがちだった屋敷が、工夫次第でゲームを有利に進めるためのキーカードになり得ます。
このアレンジは、特別なコンポーネントを必要とせず、ルールを一つ追加するだけで手軽に試すことができます。選ぶボーナスの種類によってゲームへの影響度合いを調整できるため、参加者の習熟度や好みに合わせて柔軟に楽しめます。
いつものドミニオンに少し新鮮さを加えたい、屋敷をもう少し面白く活用したい、そうお考えであれば、ぜひこの「廃棄時ボーナス」ルールを試してみてはいかがでしょうか。きっと、新しい発見と楽しみが見つかるはずです。