【カタン】砂漠に価値が生まれる!「発見地点」追加アレンジ解説
いつものカタンに、少し新しい発見を
ボードゲーム『カタンの開拓者たち』は、資源を集め、道を伸ばし、開拓地や都市を建設して勝利点を目指す、非常に人気の高いゲームです。しかし、何度かプレイしていると、特定の地形や戦略が定番化し、少しマンネリを感じることもあるかもしれません。特に、資源を一切産出しない「砂漠」タイルは、通常は盗賊の待機場所として以外に、プレイヤーの関心を引きにくい場所となりがちです。
この記事では、そんな砂漠タイルに新たな価値を持たせる、手軽なアレンジルール「発見地点」をご紹介します。このルールを導入することで、ゲームの序盤から終盤にかけて、砂漠周辺のエリアが活発になり、いつもとは違う戦略や展開が生まれる可能性があります。
「発見地点」アレンジの概要
このアレンジは、ゲーム開始時に砂漠タイル上の特定の場所に「発見地点」マーカーを配置し、そこにプレイヤーの道や開拓地/都市が到達したり、騎士が移動したりした際に、通常の資源獲得や建設・発展とは異なる特別なボーナスが得られるようにするものです。
これにより、通常は敬遠されがちな砂漠周辺の交点や辺にも、新たな開拓の魅力が生まれます。手持ちのコンポーネントで簡単に試せるアレンジです。
ルール変更点の詳細解説
「発見地点」アレンジを導入する際の手順とルールは以下のようになります。
1. 準備:発見地点マーカーの配置
- ゲーム開始前、カタンの島をセットアップし、砂漠タイルを配置します。
- 砂漠タイル上のいずれか1つの交点を選び、そこに「発見地点」を示すマーカーを置きます。マーカーは、サイコロ、コイン、他のゲームの小さなコマなど、視覚的に分かりやすいものであれば何でも構いません。
- どの交点に置くかは、プレイヤー全員で話し合って決めても良いですし、ランダムに決めても面白いでしょう。隣接する地形タイルの種類や、海岸線からの距離などを考慮して配置すると、戦略的な要素が増します。今回はシンプルに、砂漠タイル上の交点1ヶ所にマーカーを置くこととします。
2. 新たに追加されるボーナスルール
発見地点マーカーが置かれた交点、またはそれに隣接する辺やタイルに対して、以下のいずれかのアクションを行ったプレイヤーは、指定されたボーナスを得ることができます。
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ボーナス①:発見地点に道を接続する
- アクション:プレイヤーが、発見地点マーカーが置かれた交点に初めて自らの道を接続するように配置した場合。
- ボーナス:資源カードを任意の1種類、1枚受け取ります。
- 解説:既に他のプレイヤーの道が接続されている場合でも、自分の道を接続すればボーナスが得られます。ただし、同じ発見地点に対する道接続ボーナスは、1人のプレイヤーにつき1回のみ獲得できます。このボーナスは、道建設に必要なコストを少し補填したり、欲しい資源をピンポイントで入手したりするのに役立ちます。
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ボーナス②:発見地点のある交点に開拓地/都市を建設する
- アクション:プレイヤーが、発見地点マーカーが置かれた交点に自らの開拓地、または都市を建設した場合。
- ボーナス:勝利点1点を即座に獲得します。
- 解説:開拓地建設時に1点、それを都市に上げた際にさらに1点、合計2点が得られます。通常、砂漠隣接地に開拓地/都市を建てるのは資源生産がないためリスクが高いですが、このボーナスはそれを補って余りある魅力となる可能性があります。
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ボーナス③:砂漠タイルに騎士を移動させる
- アクション:プレイヤーが発展カード「騎士」を使用し、盗賊を砂漠タイル上に移動させた場合。
- ボーナス:使用したプレイヤーは発展カードを1枚、山札から引いて手札に加えます。
- 解説:通常、盗賊を砂漠に移動させても、盗賊が移動したことによる効果(他のプレイヤーからの資源強奪)のみが発生します。このルールでは、砂漠への移動という「探検」的な行為に、発展カードという新たな発見のボーナスが与えられます。
注意点:
- 上記のボーナスは、それぞれ指定されたアクションを達成した際にのみ得られます。
- ボーナス①(道接続)は、1人のプレイヤーにつき発見地点1箇所あたり1回のみです。
- ボーナス②(開拓地/都市建設)は、その交点に建物を建てたプレイヤーが、開拓地建設時と都市建設時にそれぞれ1回ずつ得られます。
- ボーナス③(騎士移動)は、砂漠タイルに騎士を移動させるアクションを行うたびに、そのプレイヤーが得られます。
プレイへの組み込み方と期待される面白さ
この「発見地点」ルールを組み込むことで、カタンのゲーム展開は以下のように変化する可能性があります。
- 砂漠周辺の価値向上: これまで避けられがちだった砂漠隣接の交点や辺が、ボーナス獲得の機会として魅力的な場所になります。初期配置の選択肢が増えたり、道の伸ばし方で砂漠方向への開拓を検討するようになるかもしれません。
- 新たな駆け引き: 発見地点に近い場所に初期開拓地を置くか、あるいはボーナスを狙って道や建物を急いで伸ばすかなど、プレイヤー間の駆け引きが生まれます。
- 騎士の多様な使い道: 騎士が単なる盗賊対策や勝利点獲得手段だけでなく、砂漠タイルへの「探検」によるボーナス獲得という新たな使い道を持つことになります。盗賊を意図的に砂漠へ移動させて発展カードを狙う戦略も考えられます。
- マンネリ解消: いつもの定番戦略だけでなく、発見地点を巡る新しいアプローチを試すことで、ゲームに新鮮さが生まれます。
ボーナスの種類や量は、ゲームの人数や好みに応じて調整しても良いでしょう。例えば、道接続ボーナスを「ランダムな資源カード2枚」にする、建設ボーナスを「好きな資源カード2枚」にするなど、バランスを変えることでゲーム性がさらに変化します。
まとめ
この記事では、『カタンの開拓者たち』に手軽に導入できる「発見地点」アレンジルールをご紹介しました。資源を産出しない砂漠タイルに新たな価値を持たせるこのアレンジは、いつものカタンに新しい発見と戦略の幅をもたらしてくれます。
特別なコンポーネントは必要なく、すぐに試せる点も魅力です。ぜひ次のカタンのプレイで、この「発見地点」ルールを試して、砂漠の新たな可能性を開拓してみてください。新しいゲーム体験が待っていることでしょう。