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【カタン】戦略が広がる？発展カード「セットコレクション」アレンジ解説

はじめに：発展カードをもっと戦略的に

『カタン』の発展カードは、ゲーム展開を大きく左右する魅力的な要素です。騎士カードで盗賊を移動させたり、勝利点を獲得したり、資源を一度に手に入れたりと、ここぞという時に役立ちます。しかし、ゲーム後半になると特定の種類のカードが余りがちになったり、使いどころが見つからず手札に残ってしまったりすることもあるかもしれません。

この記事では、そんな発展カードに新たな価値を加える「セットコレクション」アレンジルールをご紹介します。発展カードをプレイするだけでなく、特定の組み合わせを集めることでもメリットが生まれるようにすることで、より多様な戦略が生まれる可能性があります。手軽に試せるアレンジですので、いつものカタンに少し変化をつけたい方におすすめです。

アレンジの概要：集めることで得られるボーナス

このアレンジルールでは、プレイヤーは自分の手番に発展カードをプレイする代わりに、特定の種類の発展カードを決められた組み合わせで公開することで、ボーナスを獲得することができます。これは、通常の発展カードの効果とは別の、新たな活用方法となります。

これにより、プレイヤーは発展カードを引いた際に、「すぐに使うべきか、それとも集めてボーナスを狙うべきか」という新しい選択肢を持つことになります。

詳細解説：セットコレクションの組み合わせとボーナス

セットコレクションの組み合わせとボーナス内容は、ゲーム開始前にプレイヤー全員で決定します。ここでは、いくつかの例を提案します。これらの例を参考に、プレイするグループで自由に調整していただいても構いません。

必要なもの: * 通常の『カタン』セットに含まれる発展カード

アレンジルール:

1. ボーナス内容の決定: ゲーム開始前に、以下のいずれか、または複数のセットコレクションの組み合わせと、それに対応するボーナスを決定します。

   • 例1：基本のセット
     • 組み合わせ: 騎士カード 2枚 + 進歩カード（発見、独占、街道建設のいずれか）1枚
     • ボーナス: 好きな資源カード 3枚を獲得する
   • 例2：騎士の栄誉
     • 組み合わせ: 騎士カード 3枚
     • ボーナス: 好きな資源カード 2枚を獲得 + 追加勝利点 1点
   • 例3：知識の探求
     • 組み合わせ: 進歩カード（発見、独占、街道建設）を各1枚ずつ（計3枚）
     • ボーナス: 追加勝利点 1点 + 手札の資源カード 1枚を好きな資源カード 1枚に交換できる（最大2回まで）

2. セットコレクションの実行: 自分の手番の「購入フェーズ」において、通常の「発展カードを購入する」アクションや「発展カードをプレイする」アクションと同様に、以下の手順でセットコレクションを宣言し、ボーナスを獲得できます。

   • 手札に必要な組み合わせの発展カードが揃っていることを確認します。
   • 自分の手番中に「〇〇セットコレクションを宣言します」と他のプレイヤーに告げます。
   • 手札から必要な発展カードを全員に見えるように公開します。
   • 公開した発展カードは、ゲームから除外します（使用済みとして山札や捨て札に戻さず、脇に置いておきます）。
   • 対応するボーナスを獲得します。ボーナスが資源獲得の場合、すぐに手札に加えます。ボーナスが勝利点の場合、得点としてカウントします。
   • 1つの手番で複数のセットコレクションを同時に宣言することはできません。ただし、1つの手番でセットコレクションを実行した後、続けて発展カードの購入やプレイを行うことは可能です（元のカタンのルールに準じます）。

プレイ例: プレイヤーAが手番を迎えました。手札に騎士カードが2枚と「発見」の進歩カードが1枚あります。プレイヤーAは手番の購入フェーズで、「基本のセットコレクションを宣言します」と告げ、その3枚のカードを公開しました。これにより、プレイヤーAは好きな資源カードを3枚（例えば木材1枚、レンガ2枚）手札に加えることができます。公開した発展カード3枚は脇に除けておきます。その後、プレイヤーAは手札の資源を使って建物を建てるなど、通常のアクションを続けます。

プレイへの組み込み方と注意点

• ゲーム開始前の準備: ゲームを開始する前に、参加者全員がこの新しいルールに合意し、どのようなセットコレクションの組み合わせとボーナスを採用するかを明確に決めてください。ボーナスの内容は、ゲームの展開やプレイヤーの好みに合わせて調整すると良いでしょう。例えば、もっと資源を得やすくしたい場合は資源ボーナスを増やしたり、ゲームを早く終わらせたい場合は勝利点ボーナスを増やしたりすることが考えられます。
• 元のルールとの違い: 元のルールでは、発展カードは基本的に「プレイ」して効果を発動するか、勝利点カードとしてゲーム終了時に得点になります。このアレンジでは、「集めてボーナスを得る」という第3の選択肢が加わります。これにより、特定の発展カードを引いた際の判断がより複雑になり、戦略の幅が広がります。
• バランスへの影響: 設定するボーナス内容によっては、ゲームバランスに影響を与える可能性があります。特に勝利点ボーナスはゲームの終了に直結するため、慎重に設定することをおすすめします。最初は控えめなボーナスから試してみて、徐々に調整していくのが良いかもしれません。
• 想定される面白さの変化:
  • 手札管理の深化: 発展カードを「使う」か「集める」かで悩むようになり、手札の発展カードの重要性が増します。
  • 新たな目標設定: 特定のセットコレクション達成を目指すという、新しい目標が生まれます。
  • ゲーム後半の活性化: ゲーム後半で余りがちな発展カードに使い道ができることで、終盤の駆け引きがより面白くなる可能性があります。
  • 逆転の可能性: セットコレクションによるボーナスが、不利な状況から抜け出すきっかけとなることも考えられます。

まとめ：発展カードで広がるカタンの世界

今回ご紹介した発展カードの「セットコレクション」アレンジルールは、いつものカタンに手軽に新しい戦略の層を追加するものです。発展カードを単なる使い捨てのアイテムとしてではなく、「集める」という視点を加えることで、ゲーム中の選択肢が増え、予想外の展開が生まれる可能性があります。

このアレンジを導入することで、マンネリを感じていたカタンが再び新鮮な体験に変わるかもしれません。ぜひ、次回のカタンプレイで試してみて、新しい発見と楽しみを見つけてください。