【カルカソンヌ】特定の地点にミープルを置くと追加得点!「発見マーカー」ルール解説
カルカソンヌは、タイルを配置して地形をつくり、ミープルを置いて得点を競うシンプルながら奥深いゲームです。プレイを重ねるうちに、定番の戦略やミープルの置き方が決まってきて、少しマンネリを感じることもあるかもしれません。
この記事では、そんなカルカソンヌに新しい視点をもたらす「発見マーカー」ルールをご紹介します。特定の地形が完成した「地点」に目印を置き、そこにミープルを置いた(あるいは置いて完成させた)プレイヤーに追加ボーナスを与えることで、タイルの配置やミープルの運用に新たな選択肢が生まれます。
「発見マーカー」ルールとは?
「発見マーカー」ルールは、カルカソンヌのプレイ中に特定の条件を満たした地形の完成地点に目印となるマーカーを置き、そこにミープルを配置しているプレイヤーが、その地形が完成した際に通常の得点に加えて追加のボーナスを得られるようにするアレンジルールです。
具体的には、以下のような地形の「終点」や「結合点」を対象とします。
- 街道の端点: 街道がそこで終わっている場所。
- 都市の入り口: 都市の辺縁部で、他のタイルとつながっていない場所。
これらの地点にマーカーが置かれている状態で、該当の地形(街道や都市)が完成し、その地形にミープルを置いているプレイヤーがいる場合に、追加のボーナス(通常は点数)を獲得できます。
このアレンジにより、プレイヤーは通常の完成得点だけでなく、特定の地点にミープルを送ることを意識するようになり、ミープルの配置判断やタイルの選択に新たな駆け引きが生まれます。
アレンジに必要なもの
このアレンジを導入するために、特別に用意するものは「発見マーカー」として使える目印だけです。ゲームに付属していない、小さくて目立つものを用意してください。
- 発見マーカー(10個程度推奨): 小さな石、コイン、ボタン、または色の違うキューブなどが利用できます。数が多いと配置場所が増えすぎて複雑になるため、10個程度用意するのがおすすめです。
「発見マーカー」ルールの詳細
このアレンジの具体的な手順とルールは以下の通りです。
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ゲームの準備:
- 通常のカルカソンヌの準備を行います。
- 用意した「発見マーカー」は、ボードの脇など全員が見やすい場所に置いておきます。
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「発見マーカー」の配置:
- プレイヤーがタイルを配置した後、以下の条件のいずれかを満たす場合、その地形の該当する完成地点に「発見マーカー」を1つ置くことができます。
- 街道が完成したとき: 街道が完全に閉じられ、両端にマス目のない辺がない状態になったら、その街道のすべての端点(タイルによって街道が途切れている辺)に「発見マーカー」を1つずつ置きます。
- 都市が完成したとき: 都市が完全に壁で囲まれ、都市の辺縁部にマス目のない辺がない状態になったら、その都市のすべての入り口/辺縁部(他のタイルと繋がっていない都市の辺縁)に「発見マーカー」を1つずつ置きます。
- すでに発見マーカーが置かれている地点に、重複してマーカーを置くことはできません。
- この配置は、その地形を完成させたプレイヤーに限らず、誰でも行うことができます。ただし、1回のタイル配置で置ける発見マーカーは、上記の条件を満たす地点の数だけです(例:1枚のタイルで2つの街道が完成したら、最大4つの端点にマーカーを置ける可能性があります)。
- マーカーの数が足りなくなった場合、それ以上配置することはできません。
- プレイヤーがタイルを配置した後、以下の条件のいずれかを満たす場合、その地形の該当する完成地点に「発見マーカー」を1つ置くことができます。
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「発見ボーナス」の獲得:
- 街道または都市が完成し、得点計算を行う際に、「発見マーカー」が置かれている完成地点にミープルを置いているプレイヤーがいた場合、そのプレイヤーは通常の得点に加えて追加の「発見ボーナス」を得ます。
- 発見ボーナスの点数は、事前にプレイヤー間で合意して決定します。手軽なのは発見マーカー1つにつき1点とするルールです。慣れてきたら2点に増やしたり、地形の種類(街道か都市か)によって点数を変えたりすることも考えられます。
- 複数のプレイヤーが同じ完成地形にミープルを置いていた場合、通常の得点計算と同様に、最も多くのミープルを置いているプレイヤーが発見ボーナスを獲得します。同数の場合は、通常の得点計算と同様に全員が獲得します。
- 発見ボーナスが得られたら、該当の完成地点から「発見マーカー」を取り除き、脇に置いておきます。
プレイへの組み込み方と面白さの変化
この「発見マーカー」ルールを導入すると、以下のような変化が生まれます。
- ミープル配置の新たな戦略: 通常は完成しやすい街道や小さな都市にミープルを置くのは効率が悪いと考えられがちですが、発見マーカーが置かれる可能性を考えると、これらの地形の完成に関わることにインセンティブが生まれます。特に、街道の端点や都市の入り口にミープルを置くことを意識するようになります。
- タイルの選択と配置の悩み: 自分が完成させたい地形だけでなく、発見マーカーを置ける可能性のある地形を意識してタイルを選ぶようになります。また、相手に発見マーカーを取らせないように、あえて完成させないようなタイルの配置も戦略になり得ます。
- ゲーム序盤~中盤の活性化: 大きな都市や長い街道は完成に時間がかかりますが、小さな街道や都市は比較的早く完成しやすく、早期に発見マーカーが登場し、ボーナス獲得の機会が生まれます。これにより、ゲーム序盤から中盤にかけて、小さな地形の完成を巡る駆け引きが活性化します。
- シンプルなルールの追加: 必要なコンポーネントは簡単な目印だけであり、ルールの追加も「マーカーを置く」「ボーナスを得る」というシンプルなものです。これにより、ゲームの複雑さを大きく増すことなく、手軽に新しい要素を取り入れることができます。点数設定を低め(1点など)にすれば、バランスへの影響も小さく抑えられます。
例えば、以下のようなプレイ展開が考えられます。
- Aさんが街道を完成させ、その両端に発見マーカーが置かれました。
- Bさんがその街道にミープルを置いていたため、通常の街道得点に加えて、発見マーカー2つにつき2点(マーカー1つ1点の場合)を追加で獲得します。
- Cさんが都市を完成させ、複数の入り口に発見マーカーが置かれました。Cさんがその都市にミープルを置いていたため、通常の都市得点に加えて、発見マーカーの数に応じた追加点を得ます。
- ゲームが進み、発見マーカーが置ける場所が減ってくると、残りのマーカーの獲得を巡る競争が生まれるかもしれません。
このアレンジは、ミープルを置くタイミングや場所、そしてタイル配置による地形完成のタイミングを、より深く、しかし手軽に悩ましくします。
まとめ
カルカソンヌに「発見マーカー」ルールを導入することで、いつものタイル配置とミープル運用に新しい駆け引きと目標が生まれます。手軽に用意できるコンポーネントとシンプルなルール追加で、ゲームのマンネリ感を解消し、新鮮な気持ちでカルカソンヌを楽しむことができるでしょう。
特に、ゲーム序盤から中盤にかけて小さな街道や都市を完成させることにも価値が生まれるため、点数が伸び悩みがちな展開にも新しい活路を見出すことができるかもしれません。
ぜひ、次回のカルカソンヌプレイで「発見マーカー」アレンジを試していただき、いつもとは違うミープルたちの冒険を楽しんでみてください。